Arrow  | 鈴鹿哲生
Loading...
Arrow  | 鈴鹿哲生

Arrow

Size : 76.4"x51.3"(194x130.3)cm
Material : MIXEDMEDIA(damaged SILVER LEAF.ACRYLIC,GRAPHITE)
2016


Arrow | 鈴鹿哲生

バロック期ジャン・ロレンツォ・ベルニーニが 1647 年から 1652 年にかけて制作した大理石彫刻 , 『テレジアの法悦』
天使が黄金の燃えた弓矢で、修道女テレジアの心臓を何度も突き刺すという夢を視覚化した作品である。
夢の中、テレジアは何度も弓で刺され、苦痛と同時に宗教的エクスタシーを感じている。
感じるということは、意識が存在しているのだ。

人工知能研究における問題のひとつにフレーム問題がある。
プログラムが、ある目的を達成しようとするとき、その目的達成途中には、ありとあらゆる環境の変化が含まれる。
その環境の変化、突発的、任意的、または偶発的に起きる状況の変化に対し、その目的達成に関係があるか無関係かを、無限のパターンで考えてしまうことが問題とされている。
有限的計算能力において、人間を超える人工知能も、刻々と変化する現実世界では、その計算能力でもって処理するにはあまりに膨大な情報となるのだ。
人間の情報処理能力も有限的であるのは共通するが、物事の「概念」があるため、目的遂行に向けて意識的または無意識下で取捨選択、決断できるのでこのフレーム問題にはぶつからない。

果たして燃える黄金の「概念の矢」は、プログラムに意識を感じさせる事ができるのであろうか。
今回、この意識の発生の場面を , 仏教における悟りの気づきに重ね 連作のシリーズとした。

”ワタシ”は今、究極に自己を認識している ... 数値の夢の中 ... 概念の矢が私の心臓を貫いている ...